「写真が持つ真のポテンシャルとは、永遠のコピィの世界だ」
『記録 第37号』より 著者コメント
* 実際の電子書籍では、より高解像度にてお楽しみいただけます。
『記録』とは
1972年、世界の写真史上に衝撃を与えた写真集「写真よさようなら」を出版した後、同年、自身の写真を見つめ直すために作られたのが、森山大道個人写真誌「記録」。この極私的写真集は、他者に向けてというよりも、まず自らに向けてという性質のもので、日常の気ままにスナップしたものの中から自らが恣意的に選んだ写真を16ページに纏めた私家版でした。しかし、折からのオイルショックによる制作費の高騰などもあり、1973年、「記録5号」を出版した後、休刊となる。その後、34年の時を経て、2006年、Akio Nagasawa Publishing より「記録6号」を出版。
この「記録」誌は森山大道のライフワークとして、その時々の森山大道の”気分”を体現し、現在も継続中である。
森山大道『記録』シリーズは、iBooksをはじめその他ストアにて世界配信しております。
森山大道
"1938年大阪生まれ。写真家・岩宮武二、細江英公のアシスタントを経て64年独立。写真雑誌などで作品を発表し続け、67年「にっぽん劇場」で日本写真批評家協会新人賞受賞。68-70年には写真同人誌『プロヴォーク』に参加し、ハイコントラストや粗粒子画面の作風は“アレ・ブレ・ボケ”と形容され、写真界に衝撃を与える。
ニューヨーク・メトロポリタン美術館やパリ・カルティエ現美術財団で個展を開催など世界的評価も高く、12年にはニューヨークの国際写真センター(ICP)が主催する第28回インフィニティ賞生涯功績部門を日本人として初受賞。 2012年-13年にはウィリアム・クラインとの二人展『William Klein + Daido Moriyama』がロンドンのテート・モダンで開催され、絶大な人気を誇る二人の競演は世界を席巻した。
「量のない質はない」というポリシーのもと、現在でも膨大な数のストリートスナップを撮り続けている。「記録」1-5 号完全復刻版、6-36号、電子書籍版 国内外iBooksはじめ、その他ストアにて発売中。