記録34号は森山大道がドライブで訪れた秩父(埼玉県)市街とその近郊を写したもので構成されている。
ほゞ毎日、東京都内あちこちをうろつき回って街頭スナップを写している。
そんな日々のなか時折ふと、まるで写真学校の一年生がもつようなとまどいを覚えてしまう時がある。
つまり、いったいボクはカメラで何を見ようとしているのだろう?いま写したばかりの写真って何なのだろう?などなど、あまりにも素朴かつ初歩的な??にとらわれてしまったりするのだ。(『記録34号』より抜粋)
50余年もの間、写真に関するさまざまな応答を気持ちの中で繰り返しながらも精力的にシャッターを押し続ける森山大道の今が見れる1冊となっている。
協力:Akio Nagasawa Publishing,森山大道写真財団