「押してきたシャッターの1枚1枚は全て同じ意味を持つ」 −森山大道
 
「本作でのコンタクトシートの再構築に際して、否応なくこれまでに撮影したフィルム全てを見返すこととなった。」
フィルムを見返すことは、同時に自身の写真家としての道のりを振り返ること。森山自身が再構築した 1 枚のシートのなかには、60年代から2000年代までのネガが詰まっている。
完成後、その過程を振り返り、本作を自身で「LABYRINTH( 迷宮 )」と命名した。
1 つ 1 つのカットが連なっているからこそ、生まれる動きやリズム。視線や垣間見える思考。名作と知られる作品の前後のカットだけではなく、シャッターを押す行為そのものの本質に迫る。

「『あのひとは、まだ見つからないので、旅をしているのです…… 』
  人の日々は、迷宮をさまよい、迷路を辿る、心と肉体の旅。
  けっして、完成することなきジグソーパズル。」
  −森山大道「ラビリンス」あとがきより

こちらにて『ラビリンス 完全版』をご体験ください。
実際の電子書籍では、より高解像度にてお楽しみいただけます。

ラビリンス 完全版 配信開始
「ラビリンス 完全版」は森山大道自身が再構築したネガをもとにコンタクトシートから作成されたものです。電子書籍化にあたっては、紙の書籍では惜しむらくは掲載されなかった、約3,000カットを追加収録しています。
また、森山大道写真財団より原版の銀塩コンタクトシートを300点以上を預かり、全点高解像度スキャンを改めて行いました。その後、電子端末上の表示に最適化するべく丹念にレタッチを施しています。 本作には、従来のコンタクトシートとしてだけでなく、それらを拡大しながらみることもできる電子書籍ならではの魅力が詰まっています。

電子書籍 価格:4,000円(税抜き) 全326ページ

Amazon Kindleストア『ラビリンス 完全版』30%OFF
春のKindle本セール:2017/3/24(金) - 4/2(日) *10日間限定

* 森山大道『記録』シリーズ、須田一政『風姿花伝(完全版)』『Childhood Days』もセール対象です。
*終了しました。





森山大道
"1938年大阪生まれ。写真家・岩宮武二、細江英公のアシスタントを経て64年独立。写真雑誌などで作品を発表し続け、67年「にっぽん劇場」で日本写真批評家協会新人賞受賞。68-70年には写真同人誌『プロヴォーク』に参加し、ハイコントラストや粗粒子画面の作風は“アレ・ブレ・ボケ”と形容され、写真界に衝撃を与える。
ニューヨーク・メトロポリタン美術館やパリ・カルティエ現美術財団で個展を開催など世界的評価も高く、12年にはニューヨークの国際写真センター(ICP)が主催する第28回インフィニティ賞生涯功績部門を日本人として初受賞。 2012年-13年にはウィリアム・クラインとの二人展『William Klein + Daido Moriyama』がロンドンのテート・モダンで開催され、絶大な人気を誇る二人の競演は世界を席巻した。
「量のない質はない」というポリシーのもと、現在でも膨大な数のストリートスナップを撮り続けている。「記録」1-5 号完全復刻版、6-26 号、電子書籍版 国内外iBooksはじめ、その他ストアにて発売中。